ぺそけん

同人活動記録と日記と旅行記

【ネタバレだらけ】ファイナルファンタジー16をクリアした/愛、つながり、顔のいい男

ファイナルファンタジー16をクリアしたので感想をかきます!本当は1ヶ月ほどでクリアしていたのに書きたいことが多すぎて時間かかっちゃった。

・ネタバレだらけです!!!
FF14の話題がちょくちょく出る
・ゲームは下手の横好きレベル
・私がきちんと作品内容を理解できてると思うな!気になることがあるなら自分でプレイして確かめてみろ!!!
・初期のサブクエ何個かやりそびれたので知らない情報ありそう

まずはFFの最新作づくりという誰がどうやっても絶対うるせえこと言われるプロジェクトに果敢に挑んだ吉田直樹と第三開発事業本部に𝑩𝑰𝑮 𝑳𝑶𝑽𝑬
楽しかったよ!すばらしいゲーム体験をありがとう!!!
ぜひ今後はサブキャラを深掘りしたコンテンツを造ってください!みんなのことがもっと知りたいよ!!!DLCとか小説とかさ…無理を承知でお願いします…。

ストーリー、演出などについて

各国のクリスタルを順繰りに壊していくお話なので大まかなストーリーはややワンパターンなものの、細かいエピソードや演出などは大変ニクい!心あたたまる話もあればやるせない話もあって、大人のゲームだなぁと思いました。ミドがエンタープライズを未来に託すくだりとか、大人になった今だからこそよさを感じられるなあと思いました。キャラクターがみんな余り多くを語らないのもGOOD。CG技術の発達のおかげなのかキャラの仕草や表情がリアルで、逐一言葉にしたり説明しなくても伝わってくるんですよ。これはとんでもない技術革新よ…
あと吉田が中二を自称しているだけあって見せ場の魅せ方は本当にオタク心をくすぐる。序盤の竜騎士の登場のしかたとか、タイタン戦の「死んで償え」とか…。

お話に息つく暇がなく、やめどきがわからない!何か解決したらまたすぐ何かがおこる!これはFF14で食べたことのある味!
そう、はしばしで14で味わった"イズム"が繰り返し出てきて、主張が一貫していて気持ちいいなあと思いました。

世のため人のためみたいな話、若いころはきれいごとだと思いがちでしたが年々身に染みるようになってきました。
本当に"そう"なんだよな…。
全体を通して、ものすごくシンプルに「身近な人や大事な人と手をとりあおう」ということが徹底して描かれていてよかったです。
あとクライヴが己の力を傲ることなく、人のために使っているのもよかった。
私は常々特別な能力(メダリストやアーティストみたいな特殊能力だけでなく、人よりちょっと得意なことや好きなことレベルでも!)は他人のために使うものだと思っていまして…
例えばアナベラがダメなのは、自分の能力や執着を自分のためだけに使っているからなんですよね。それって自分や自分の周囲という狭い範囲しか得をしないし、幸せや喜びが波及していかない。なんなら悲しみの連鎖を生む可能性が高い。結果世界的にみたらマイナスの総量のほうが大きくなるから悪事ってやっちゃいけないと思ってるんです私は。そういう思想なので、FF16は肌にあっていました。
なんかここ数年自分の能力のなさが「持つ者」への妬みにまで発展しがちで辛かったけど、ただ自分ができる範囲で他人に手を伸ばせばいいんだな~って思えて気が軽くなりました。
私もなりたい、クライヴみたいな聖人に…。

ストーリー以外にも、自然の風景や街並みを眺めてそこに住む人たちや日々の営みに思いを馳せるのがとても楽しかったです。
私は今年病気療養であまり外出ができないので、ゲームの中でいろんな景色を見られるのが旅行気分ですごく楽しかったな。ありがとう…
実際に行ってみたいのはボクラド市場!中東っぽい雰囲気と火山で生まれた地形とスパイスがきいた料理と温泉が一度に楽しめるなんて最高!

・物語の結末について

出た!強引なタイトル回収!この味たまらん!!!
ラストバトルは外連味しかなくて児童並にキャッ!キャッ!ってなった。いいぞ!!!
やっぱり最後には武器を捨てて拳で殴り合うのが第三開発事業本部イズムなのかな…。

FF14は主人公を殺すことのできないゲームなので、ぜひ16では主人公を殺してほしかったです。結果生死不明くらいにとどめられ、大変良い塩梅です。
そう!私の中ではクライヴもジョシュアもディオンも確定的な描写がないので生死不明扱いです。水落ちは生存フラグらしいし!
ジョシュアは明らかに事切れているけど唐突に出てきた完全生命魔法レイズが臭すぎるし、フェニックスのドミナントなのにアクション以外で復活・蘇生する描写がなかったのがどうしても気になるので復活しててもおかしくないなと…。あとジョシュアが書いた本もあるし。あれ、遺された人たちが書いたものをジョシュアの名前で出したのかと思ったけど、考えれば考えるほど隠れ家の人たちはそういうことしなさそうな気がして…。(クライヴがジョシュアの名前で本を書いた説はあり得そう…でもクライヴがあの表現で生存ならジョシュアも復活したっていいでしょ?!と思っちゃうな…)

画像右上に残ったスクショ連打の証

しかし血だらけのジョシュアを抱きしめたクライヴの思い出がどんどん古いほうへと遡っていくの大天才よね。
クライヴの最期(仮)は誰もいない寂しいところで一人うち捨てられたように、彼だけは何があっても絶対大丈夫だと思っていたのに無慈悲に石になって…というのが大変風情があってよかった。
浜辺なんてジルとの美しい思い出がある場所なのにね。正義のためとはいえ大きすぎる力を行使した報いなのかな…………………………
しかしね、例え世界を救えても一番近くにいる人を悲しませたら意味ないんですよ!お前ら!聞いているのか!ディオンも!お前お前お前ーーー!!!!
仮にあの3人が死んでいたとしても、「主人公は死ぬけど日々は続いていく」的なエンドがめっちゃ好きなので満足です。

ストーリーで気になったこと(マイナス意見!読みたい人だけ読め!!!)

まだちゃんとお話を理解できた自信がないからそのうち意見変わるかも。そうなったら追記しにきます。

アルテマ、お前なんなんだ?
アルテマの主張もやりたいことも全部うるせー!しらねー!FINAL FANTASY…としか思わなかった。のでいまいち気持ちが乗り切らなかった。
クライヴの「人が人として生きていける場所を作りたい」という願いが圧倒的に正論過ぎて、敵の主張に揺らぐ要素がないというか…。
その結果アルテマに与しているバルナバスの人となりまでもが理解しきれなくてめちゃくちゃ残念!もっとあの人のことを知りたいので2周目もプレイします…。
あとアルテマの望みってさっき書いたアナベラと一緒で、あまりにも幸福が波及しなさすぎるんだよね。クライヴにも言われてたけど、ものすごく独善的だからめちゃくちゃ強そうなくせに小物にしか見えない。だから小物のくせに私の邪魔をするな!と怒りがわく。

私はDr.STONE序盤の千空ちゃんと司の対立(科学の力で文明を再建させたいVS既得権益のない新しい世界を作りたい)がめちゃくちゃ好きなので、双方ごもっともの敵対構造じゃないと面白みを感じないのかもしれない。
あってか14ちゃんだってそうじゃん!!!エメトセルクは敵だけど人間味があって好感が持てるし、彼の願いも「立場的に賛同できないけどごもっとも」なんだよ!だから話が盛り上がるんじゃん!なあ?!アルテマのやってること自体は古代人と似てるのにどうしてこんなことに…。

ストーリー中でプレイヤーが「自我をなくしてしまえたほうが楽だ」と心でガツンと感じる出来事がもっとあったら違ったのかな…。
一応ドレイクスパインでクライヴがアルテマに心を折られそうになるくだりがあったけど、あれは逆に「お前何急に気弱になってるの?今までの旅で一体何を見てたん???!!」と思っちゃったなぁ…。
お前は…お前は…例え憎まれても人が人として生きていける場所を作りたいんじゃなかったのか、クライヴ・ロズフィールドッ…!

・2つの筋
ストーリー中に「アルテマの野望」と「ベアラー差別」という大きな筋が2本あって、その2つが別々に走ってるからちょっと話にまとまりがなく感じたかな。
灰の大陸のサブクエをやって思ったけど、ベアラーってものすごく厳しい環境で生きているから、「自我を捨てアカシアになることで救われる」という信仰がもっと広まっても不思議ではないんじゃないかな~…。喜んでアカシアになろうとするベアラーみたいな。(私は「漆黒のヴィランズ」のユールモアのカナリアちゃんのくだりが好きなオタクなので…)
そうすればアルテマとベアラーの2つのテーマが融合して話が分かりやすくなったと思う。以上オタクの机上の空論でした。

なんならアルテマなしでマザークリスタルをめぐる各国の戦争だけでもめっちゃ面白かったんじゃないかな…

アクションまわりについて

最強のアビリティ、インパルス。

アクションは下手でもクリアできる仕掛けがありがたかった。ゲームオーバー後リトライで難易度下げてくれてサンキュな…。
私はアクションフォーカス+オートドッジの超絶舐めプでやりました。使える召喚獣や技、サポートアイテムの数に制約があってあれこれ試すのが楽しかった。オートドッジ+タイタンつえ~thank you…
1周目はフェニックス、タイタン(アビはバハムートのもの)、オーディンにたよりっぱなしだったので2周目は使わなかった召喚獣メインでやろうと思います。
敵や召喚獣が思ったよりカタいのと、ダウンさせてガツガツ攻撃するのが基本パターンになるので同じことの繰り返し感が若干しんどかったかな。長いし。私はPvPよりPvEのほうが圧倒的に好きだから向いてるはずなんだけどな…
アクションはちゃんと楽しめるけど敵が豆腐みたいに柔らかい無双的なモードがあったらよかったな…(もしかしてそれがストーリーフォーカスモードなのでは…?)

召喚獣バトルについても、体験版のフェニックスVSイフリートがめっちゃ気持ちよかったからああいうのを期待してたら他はわりと死闘だったので精神的負荷がつらかった。長いし。(2回目)バトルを楽しむよりきちんとやらなければいけないプレッシャーのほうが大きくてしんどかった…。あと空中戦だと距離感が全く掴めなくてあてずっぽうの操作になったのもつらかった。
でもやっぱり盛り上がるよ召喚獣合戦は…タイタンとバハムートなんて脳みそとろけたもんね…。

キャラについて

とにかく主人公のクライヴが魅力的でよかった。誇り高く優しい王子様でありながら皆に愛されるワンちゃんみたいな風情が両立しており、その上ビジュがエッチで気が狂った。そんな目で私を見るな…。

そのくせ戦闘中は荒っぽいのもいいよね…。
ヒロインのジルも強く気高く美しく素朴な愛情を持っていて、でもクライヴに対しては割と積極的でニチャついた。ずっとキスしろや…と思いながらプレイしてた。下世話な言い方をすると女性ユーザーにも受け入れられるヒロイン/カップルを作るのが上手いと思いました。意思の強さとヒロインとしての可愛げが両立しているというか。
「胸を張ってあなたの傍にいるために、己の成すべきことを成し遂げなければ」というのが実感として納得しやすいからな~ジルは…。
(↑これはクライヴもジルに対して思っていたことで、少年期のクライヴがお祈りしているジルに触れられなかったのは自分に自信がなかったからからなんだよね…なんて美しいんだ…)

あと服を見るのが好きなオタクとして、みんな「その世界で生きている」というのが実感できる服装をしていたのがよかった。クライヴの服に刻まれたレザー特有の皺とひびわれたまんない!!!
ジルは戦えるくらいには露出をおさえて、その上かわいく、かつ30代でも無理のない服装なのがGOOD!
ただFF16の物語が狭い地域の中での出来事だからか、服飾に文化の違いみたいなのが大きくあらわれていなくて似た印象だったのが仕方ないけど残念ではあるかな。

・いろんな形の愛、つながり

花かんむりかぶって照れ笑いするクライヴが見たい!!!で脳がいっぱいになったシーン

恋人、兄弟、ロストウィングの人たちのような「家族」、いろんな形の愛やつながりが描かれていたのが印象的でした。
なんかクライヴとジョシュア濃厚でしたね。あんなに可愛かったジョシュアが大きくなったら強火の兄さん大好きマンになっててびびっちゃった。男兄弟ってあんな感じなんですか…?
ガブがうっかりエッダさんとくっついたら東新宿で暴れる可能性があったけど、そうはならなくてよかった。ああいうちょっと変わった形のつながりも肯定的に描かれたのがよかったです。

・敵、悪役について
敵の人たちも面白かったな…。
フーゴの残酷なところと一途なところが両立してるのがよかった。知的な人なのに最後まで女の嘘に気づかないのが憎めないというか、私はああいう男性可愛くて好きだな…。
さんざん嫌われてるアナベラも「ドミナントを産まなければならない」というプレッシャーと「偉大な王を産んだ女になりたい」という欲望でめちゃくちゃになってる俗物という感じがしてよかった。元からそういう人だったのかどこかでおかしくなったのか、どっちだろう。ベネディクタもそうだけどあの世界で女がのし上がるためには純粋な力だけじゃどうしようもないから、持っている武器ならなんでも使わなきゃいけないんだよね…。
やっぱキャラクターは善人か悪人かじゃなくて共感できるかどうかだよ…

ドミナントたち、みんな誰かに甘えたり依存してない?
みんな欲しいものが思うように手に入らなくて足掻いてる感があり、そういうところに人間みを感じて愛おしくなっちゃったね。
ベネディクタは本当はシドの特別になりたいのにそれを素直に認めることもできず、強くて特別な人間みたいにふるまってたけど、実はただ愛が欲しいだけの普通の女じゃないかな。自分は傷ついてなんかいないと一番信じたかったのはベネディクタ自身では?
ただベネディクタの部下は彼女をすごく信頼していい関係を築けていたようなのでその点では優秀な女性だと思うし、彼女ももう手に入らないシドなんて見限って身近な人と手をとりあう道を選べばよかったのではないか?!フーゴもいいじゃん!付き合っちゃいなよ!なんて言うは易しですな!わかるわかる!ワハハ!!!ベネディクタ、一緒に磯丸で飲もう。いくらでも愚痴聞くよ…。
フーゴはもう言うまでもない。愛に生きる男でした。見事です。adieu…
ディオン様も、海外版のセリフなどを見るとめっちゃテランスに甘えてるな…って感じだし。バルナバス様は言うまでもないバブだし。

・お気に入りキャラ
男性キャラのお気に入りは…クライヴは別格としてディオンかなぁ…。
事前に設定だけ見て爆沸きして、実際ゲーム内でもキャッキャしちゃった。竜騎士をバハムートのドミナントにしましょうって最初に言いだした人は天才。やっぱり父親でめちゃくちゃになってる二次元の男は最高。ただ好きと言えるほど彼の人となりを知っているわけじゃないので…もっと知りたいナ、ディオン様のこと…。
萌え豚目線で好きなのはハールバルズくんです。ああいう妖艶で性悪そうな男サキュバス(ハールバルズくんはサキュバスじゃない)に人生をめちゃくちゃにされたい。
女性のお気に入りはヴィヴィアンですね!軍人みたいな偉そうな喋り方の女が好き!終盤のサブクエがすごくよかった!孤立しているからこそ見えることがある、それはそれとして今の暮らしも気に入っている。素晴らしいお話じゃないの…。

性的描写について

わたくし自分でポルノを書くくらいにはエロに興味があるので、あまりにも性的な部分が漂白されていると「ウソつくなや!!!」と思うワケです。
「Detroit: Become Human」やりながら「アリスやカーラが性的虐待を受けないわけないだろ…」と思ったし。(子どものそんな描写絶対出せないだろうけど…)(そう考えると少年時代のジョシュアをフェニックスの姿でめちゃくちゃにしたFF16のやりかたはやっぱりクレバーなのだ…)
なので年齢制限のある中でその辺ががっつり表現されていたのはとてもいいと思いました。

米津玄師も似たようなこと言ってたけど、ゲームって「とんでもないものを見てしまった」という体験をくれるコンテンツだと思っています。
私は小さいころクソ生意気で、与えられる本やアニメの何もかもに納得できないクソガキでした。
そんな中兄がプレイしていた超魔界村ヴァンパイアハンターブレスオブファイア2等の作品に「とんでもないものを見てしまった」と衝撃を受け、それと同時に救いを感じました。
『この世界には私が知らないようなものがたくさんあるんだ』と思えたのはクソガキ時代の私にとっての希望だったので、ゲームには邪悪なものが沢山あってほしいし漂白されてほしくないと心から思います。

ディオンとテランスについて

最初にディオンがムービーで出てきたときに、なんか場の雰囲気が異様に感じたんだよね…。どこかねっとりしてて、「兵士達、ディオン様を性的な目で見てない?」って思った。わざとそういう空気感にしているんだとしたら技術力がすごすぎる。
BL好きのオタクとして、かなり期待していたディオン様に男の恋人がいてこの世の春が訪れた。今まで男男の話をするとき決まって「でもこれただの妄想だしな…」とむなしさ&後ろ暗い気持ちがまとわりついていたので、公式でカップルだとこんなにも許された気持ちになれるのか!!!とものすごく爽快です。
いやぁ…みんな見た?あのキスシーン…ディオン様の親指!!!テランスのとろけた顔!!!バカ!!!最高のリソースの使い道。
でも爆沸きする一方で「たまたまディオンが同性愛者だったというだけなのに自分のBL願望が満たされて喜ぶなんて、私ってなんて気持ち悪いんだろう…」と自己嫌悪に陥ってしまった。めんどくさいオタクだな!
ちょっと前なら腐媚びと言われていた表現が今はポリコレと揶揄されているので時代は変わったなあと思いました。どちらにせよ不愉快だけど。

インターネットで「ディオンが同性愛者である必要はあったのか?」みたいな議論をみかけてしまったんだけど「あるでしょ」とも言えるし「ないけど意味も無くそういう設定があったっていいだろ」とも言える。
そもそも本当ならこんなこと議論にもならないのが一番いい。「私○○なんだよね」「へーそうなんだ」って流して終わりになってほしい。今はまだ過渡期だからなかなか難しいけど、いつかそういう未来が来てほしいですね。
(娯楽コンテンツで同性愛描写を増やしてもただ消費されるだけだって意見もあるけど、BLドラマが増えてきたおかげで「同性愛は気の迷い」と言って憚らなかった人が考えを変えた例を身近で見ているので私は無意味とは思っていないです。人間は空気に流されやすい生き物…)

ディオンたま、父にカミングアウトしてたのか?問題ですが、私はしてない派です。根拠はない!してない空気だった!もし知ってたらパパも「せめて戦いくらいでは役に立てよ」的に刺してきそうだし…
で、ディオンたまはずっと父親に対して本当のことを言えない苦しさみたいのを感じていて、だからこそ一国の皇子・ドミナントとして過剰に適応しようとしてたんじゃないかと思いました。
私はオタクなんですけど(知ってる)一昔前のオタクキモい時代を生きたために未だにオタクカミングアウトに抵抗があります。
たかがそれだけのこと、秘密にしてても普通に生活できるけど、「自分がオタクであること」が私の生活に根ざしすぎていて、そのことを秘密にしておくのがものすごい負担なんですよ。私のありとあらゆる行動原理がオタクなので、そこを内緒にすると全てにつじつま合わせが必要になる。たかがオタクですらそうなんだから、ディオンたまの心の負担なんて比べものにならないくらいキツいでしょう。私はそう理解しました。ひどい理解だ…
父親の前では常に完璧で、皆の望む「ディオン・ルサージュ」でありたい反面、父がいないところでは結構ヒステリックだったりして…いやーたまんねえな!父親関係でめちゃくちゃになってる二次元の男は!最高~↑↑↑
しかしもしアルテマ云々がなかったとして彼はどうやって生きていくつもりだったんだろう…。必要があれば結婚して子どもを作る気でいたのかな?あれだけ聡明で、みんなに求められる王子様をやっている彼が結婚・世継ぎ問題をスルーするとは思えないんだよなぁ。

ともあれ彼に関しては自分の中でもうまく意見がかたまってない。なにしろ私は同性愛の当事者じゃないので、「結局オタクの下心で喜んでるだけじゃん?」って言われたら何も反論できない。
でも普通の男性2人が恋愛をしていて、自分の恋人以外の男に変にちょっかいを出したりしない、そういう人物描写がされているのは「見たかったもの」なので納得感があって嬉しいです。
このゲーム最初からちょくちょくラブシーンがあるので、その流れで「こいつらも恋人なんでラブシーンいれときますね」くらいのカジュアル感でいちゃついてるのがよかった。あくまで沢山いるカップルの中の1組みたいな位置づけがね…いいさじ加減ですね

ゲームを終えて

あれこれ好き勝手言ったけど、FF16とても楽しかったです!!!減点式にしたら言いたいことが色々でてくるけど、加点式にしたらバカの数字がどんどん盛られていくゲームだな。
クリアした翌朝目が醒めたときに「私の旅は終わっちゃったんだな…」とふと感じる爽やかな喪失感がありました。
もう皆に会えない寂しさと、彼らが生きた世界は自分がいまいる世界と地続きかもしれないという希望の両方があり…米津玄師も「まるで何もかもがなかったかのようにこの火は消えたりしない」とよう言ったもんです。

すばらしいゲーム体験をありがとうございました。吉田直樹と第三開発事業本部、いつまでも健やかに高給取りであれ。いっぱい休んでいっぱいゲームして、また楽しいゲームを私たちに届けてください。

黄金のレガシー楽しみにしてるよ!!!!!!!